バロー創業者・伊藤喜美氏の訃報…

私はスピーカー自作という趣味も持っているので、

ホームセンターバローはよく利用しています。

その時に板材をカットしてもらうのですが、

普通のホームセンターだと1~2mmの誤差はあったりします。

でも、バローではいつも寸法ピッタリにカットしてくれてました。

 

「偶然かなぁ」と思っていましたが、

その創業者である伊藤喜美さんの理念がきっちりしていたから

なのだと分かりました。

しかも彼は地元岐阜県の出身だと知りました。

 

「小欲に走るな」「未来を担う人材を育てなければ

が口癖みたいだったようです。

目先の利益に囚われていては駄目だという考えです。

だからバローでは社員の教育・育成がしっかりできているんだと

思いました。

 

バローと呼ぶ前は「主婦の店」と言っていたのだそうです。

主婦の店という名前には馴染みがあります。

 

この方の立派だと思うところは、

「伊藤青少年育成奨学会」を設立して、岐阜県出身の大学生への奨学金

などに今までで八億円以上も寄付してきたことです。

私の子どもたちも大学の授業料免除とか、

大学や日本学生支援機構からの奨学金で

学生をしているので他人ごとではない感じがします。


 

 

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ここから、話は変わりますが関連があると思うので

書いてみたいと思います。

 

家電量販店の「ヨドバシカメラ」さんです。

他の量販店が次々と店舗を増やして売上も伸ばして行った時期に、

ここだけは、吟味した場所だけに最低限の出店しかしませんでした。

だから、社員の教育にかける時間も十分にとれたわけです。

それが、「日本版顧客満足度調査指数」5年連続1位という結果に

表れています。

 

そして迎えた、ネット通販時代。

他の量販店が店舗閉鎖などの対策をとっている中で、

ヨドバシカメラは「ヨドバシ.com」で、

すでに家電の枠を超えた商品を取り揃えています。

 

そして、品揃えだけでなく

使い勝手・サービス・配送そしてそのバックにある物流まで

本気で取り組んでいるのです。

 

例えば、Amazon.co.jpでは会員になって毎年会費を払わないと

当日配達などの特典が得られませんが、

ヨドバシ.comでは会費は無料です。

翌日配達可能エリアもヨドバシ.comのほうが広いのです。

 

また、画面上で在庫の有無や・店舗の在庫状況・当日配送の可否や

配達可能日まで全てわかるようになっています。

これも一歩先を行っています。

 

更に、「バーコード値札」というものを

店舗の商品につけていて、それを専用アプリで読むと

ヨドバシ.comの該当ページに移るという寸法です。

価格もポイントも店舗と変わりません。

店舗側も、ネットで購入しようと店舗実績としてカウント

されるから問題ありません。

 

利用者からの利点は、

実店舗で商品を見たり触って吟味したら、

購入はネットで行うということです。

持って帰らなくても離島でもない限り、

その日か翌日には届けてもらえる。

手ぶらで来て手ぶらで帰れるわけです。

 

要するに、リアルからヴァーチャルへと誘導する仕組みが

整っているということです。

 

でも、洗濯機・冷蔵庫などは配達・設置・リサイクルまでするし

エアコン等では、工事までしなくてはいけない。

こんな時は、実店舗があるからこそできる

という面もあるのです。

 

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ここからは、私の考えですから間違ってるかも分かりません。

 

例えば「Amazon.co.jp」と「ヨドバシ.com」との違いはなぜか?

と言う時に、私はアメリカと日本の文化の違いを感じます。

そんなに簡単ではないのでしょうが、

日本のいわゆる「おもてなしの心」じゃないでしょうか。

 

日本人は昔から道具などは使う人の身になって作り、

料理は食べる人のことを考えて提供する。

ということが自然に出来ていたんだと思うのです。

だから、ビジネスモデルにおいても、日本で作られたものは

おそらく他のどこの国のものよりも、

利用者サイドに最も近づいて作られているのだと考えます。


理由として考えられることは、

日本は島国でほぼ単一民族だということが

影響しているのかもしれないです。

大陸の国々は隣国と地続きだし、言葉も違うから、

相手の身になってなどとは

言っておれない事情もあるのかもしれません。 


また、ビジネスというとすぐに売上や利益のことと考えてしまいますが、

私は違うと思います。

商品やサービスを提供して「顧客への満足を売る」のだと思います。

そのためには、顧客との信頼関係が築かれていなければならないと思います。

あそこならサービスが良いし店員の態度も良いという評価がなされれば

顧客は何度もリピートするでしょう。

それが最も大切だと思います。

 

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コメント: 2
  • #1

    kojima (木曜日, 09 7月 2015)

    信頼される関係。
    その通りですよね。
    信頼できる関係でいれるよう日々頑張ります!
    とても素敵なお話ありがとうございました。

  • #2

    ツンエ (木曜日, 09 7月 2015 17:47)

    何を求めるかは人それぞれかもしれませんが、
    良い方向に循環していくためには、信頼関係は欠かせませんね。
    バローのお話も、ヨドバシ.comのお話も知りませんでしたので、
    とても為になりました!